まだピアノしか弾いてなかった頃は、アンサンブルの時に楽器を抱えてくる友人がなんだか羨ましかったのだけど、いざチェロをはじめてみると、こいつは随分_大きくて重い厄介者_です。 ハードケースに入れると10kg位にもなります(楽器にもケースにもよりますが)。 おまけに最初の頃は、飛行機に乗るときなどどうやって運べばいいかもわからず困ったので、ちょっとだけまとめです。 自己責任ということで, そこんとこはご理解ください。
基本
長距離移動のときには、_チェロ以外の荷物はさっさと宅急便で_送ってしまいます。 チェロといろんな荷物を抱えてると、 自動改札なぞつっかえて通れなくなって _一人でじたばたしてるうちに「おきゃくさーん。そこで遊んでちゃダメですよー」_なんて怒られかねません。
新幹線での移動
追加料金はいらないようです。少なくとも請求されたことはありません。 チェロを二台持って乗ったときにも何も言われませんでした。 問題は置き場所ですが、 大抵のハードケースは荷台にのるので安心です。 でも、残念ながら僕の使ってる HISCOXのLiteFliteは荷台に入りません。 _各車両の一番後ろの3人用座席と壁の間_になんとか置くことは出来ます。 チェロの置き場所と自分の座る場所が遠いとちと心配なので、 用意周到な方は、「一番後ろの3人掛けの席」と指定して指定席を予約するようです。 用意周到ではまったくない僕はいつも自由席なので、 都合よくこの席があいてることは希です。 仕方ないので隣りが空いてる席を探してそこに押し込んでます。 混んでると少々気まずいですが、満席のときにチェロを座席に座らせてたことは運よくありません。
高速バスでの移動
_指定席の高速バスの場合はチェロ用の座席を買わないといけない_ようです。 子供料金となります。 指定席でない場合はケースバイケースのようです。 東京駅からつくばに行く高速バスにのったとき、チェロ用の切符を買って乗ったら、 運転手にいらないと言われました。
飛行機での移動
国内便の場合限定で書きます。 ソフトケースの場合、「預ける」というのは 「壊してください」というのと同じ意味だろうと思うので、 機内持込が吉(というより預けるのは大凶)です。 とりあえず搭乗口まではなんの問題もなく持っていけて、 しめしめと思いつつ搭乗時刻になるのをぼんやり待ってると、 呼びもしない係員が心配そうにやってきて、 「チェロの機内持込は子供料金となります」としっ かり料金をとられました(ANAの場合)。
ハードケースだと、これまで10回以上は預けてますが、今のところ問題ありません。 ただし、預けるときに「壊れても文句を言わない」旨、しっかり署名をさせられます。 ANAだと、単に「契約書にサインが必要になります」といった程度の説明の後、
「通常の荷物の扱いでよろしいですか」
と聞かれることが多いですが、決して「はい」と答えてはいけません。
「取扱い注意、手渡しでお願いします」
ときちんとお願いしましょう。 JALだと、
「十分注意して取扱いに注意し、手渡しとさせて頂きますが、 万が一の時には申し訳ありませんが補償できませんのでどうぞご了承ください云々」
と、一応契約書の説明まで簡単にしてくれます。 というわけで、応対はJALのほうが若干てきぱきしてますが、 免責であることは変わりません。
なお、預けるときには万が一の衝撃に備えるため、 ハードケース内でのチェロのあそびが無くなるようにタオルなどをつめ、 また、駒の前後やテールピースとチェロ本体の間にも布をはさんでおくとよさそうです。
海外の航空会社は、 スーツケースなども一回預けるだけで大抵ボコボコにされますし、 乗客と荷物が遠く違うところに行ってしまうこともよくあるので、 預けるのは決死(?)の覚悟がいりそうです。 機内持ちこみについては、 航空会社によっていろいろな規定があったりなかったりのようです。 機内持ち込みで子供料金を請求されると、これは正規料金の半額となるので、 随分高くつきます。エコノミー二人分を用意した方が現実的になりますが、 それでもまだ高いことにはかわりありません。 おまけに、エコノミーシートではチェロはダメと言われる会社もあるそうです。 混雑してない限り無料で載せてくれる場合もあるという噂も聞きます。 &class(pink){アエロフロートなら「バラライカです」といえば大丈夫だった};など様々な 体験談を聞いたことがありますので、是非どなたかいろいろ試して結果を教えてください。
預ける場合のために、ハードケースをいれるケースも売られているようです。 その他、預けるコツについては マイスターのQ&A「Q:外国へ行くときに、チェロを荷物預けしても大丈夫なものでしょうか?」 を参考にしてください。
宅急便で送る
今使ってるチェロを試奏のため弦楽器やさんから送って頂いたとき、 大きな段ボールが送られてきました。 びっくりして中を見るとウレタンフォームのセミハードケースが出てきました。 というわけで、この程度の梱包をすれば宅急便でもOKのようです。 宅急便や宅配便等では、万が一に備えて保険をかけることもできます。