9月の末に出張でドイツに行って、 仕事の前後の土曜日にトーマス教会に行くことが出来ました。
トーマス教会では、毎週コンサートをやってて、なんと1ユーロで聞く事が出来ます。 300年近く前にはバッハが毎週カンタータ等の作曲をしては 新曲発表会をしていた場所です。 少年ジャンプなんぞの毎週の連載を続ける漫画家でもすごいと思ってしまいますが、 300年たっても語り継がれる曲を毎週書いてたバッハは到底ヒトとは思えませぬ。
で、その毎週作曲されてた曲の数々を、 これまた毎週まさしくその場所の、しかもバッハのお墓の前で聴くことができます。 というわけで、これは間違えても素通りすることはできませぬ。
入ってみたら大変な数の観客。 地元のヒトも観光客のヒトもわさわさ集まって広い教会内部を埋めつくしています。 教会としては、コンサートというよりは、礼拝の一部という位置付けのようで、 カンタータの一部は観客も一緒に斉唱します。 この日は_ヨハネ受難曲_の終曲がその斉唱部分になりました。 歌詞カードもちゃんといただけますが、 観客のみなさまの多くは何も見ずごく普通に歌ってました。
ぁぁ、やっぱり餅は餅屋です。
演奏はゲバントハウス管弦楽団とトーマス教会合唱団。 これまた絶品のハーモニーに、細かく語りかけるようなフレージング。 音が美しく響く音量を決して越えない中に作られる息を飲むようなダイナミクス。 よく響く教会内に浮かびあがる細かいフレーズとその表現の起伏の素晴らしさに 圧倒されて帰ってまいりました。