もう一月以上たったけど、今年の5月の連休ももはや恒例化した強化合宿でした.
去年に引き続いて聴いた上田晴子先生の演奏は,まるで燦然と輝く太陽のよう に,あふれんばかりのイマジネーションと輝かしくきらめく響きの洪水.
「思わず目がウルウル」
とか言ってたら
「ウルウルじゃない.涙ぼろぼろ鼻グシュグシュよ」
と他の受講生に一喝されました. レッスンではさらにその想像の世界にたどり着くための実に知的なアプローチ 方法を垣間見れて,聴く一言一言に溜息,思わず涙です.
一昨年に続く、青木十良先生の演奏は,はるか高いところから手をさしのべられ, 無理矢理天井世界につれていかれそうな演奏です. レッスンはもちろん、食事中のなにげない(一見)やさしい会話の一言一言が人生であり教訓であり, 知性と好奇心と探求心でたどりついた結晶のよう.
音楽に限らず、なにかに秀でたヒトは,
「想像力」 と 「想像を実現するための基礎体力と知性」, そしてなによりもそれらを求める 「好奇心もしくは探求心のようなもの」
を持っています. 「基礎体力」を鍛えるには、合理的なトレーニングメソッドと、あとは時間と忍耐があればなんとかなりそうに思えますが, そのゴールを形作るための「想像力」は、一体どうすればいいのか皆目見当がつきません.
日本の教育は「基礎体力」をつくるのは得意でしたが「想像力」を育てるのは下手だったように感じます. それで始まったのが「ゆとり教育」だったようですが,「ゆとり」があれば想像力がふくらむわけでもありません. さらに、「好奇心や探求心」を育てるにはどうすればよいのか、これまた僕の想像力の貧困な頭ではさっぱりわかりません.