オーストリア国境に近いチェコの田舎町に行ってきました。 目的はいわゆる出張てやつです。 ワインとともに会議ははじまり、 夜になるとまたワインを飲みます。 ヴァイオリンやらなにやら持った楽団がでてくると、 チェコ人はわさわさ立ち上がって歌ったり踊ったり、 中には楽団のヴァイオリンを奪い取って(?)弾きはじめるのもいたりで大騒ぎです。 で、どういう曲でさわいでるのか聞いてみると、 チェコの_どっかの民謡_やら、 小学校などの音楽の時間に習った曲 (やっぱり民謡らしいけど)やらだそうで、 自分の習った小学校唱歌なぞを思い浮かべるとなんだか不思議にさえ思えてきます。 そうこうするうちに、テーブルの向かいに座ってたチェコの女の子に &class(pink){「日本の歌を聞きたいわ」};と催促されましたが、 一体何を歌えば良いだろうかと思い悩み、 きょうこ隊員はどういう話のついでか「オンブラマイフ」を歌うが、 残念ながらこれは思いっきりイタリア歌曲。
帰りにはウィーン経由だったので、
シュテファン大聖堂でドイツレクイエム!
を聞くことができました (Ozawaのオペラも見たかったが日程が一日ずれてて無理だった;_;)。 歌やオーケストラは聖堂専属オケと合唱団とのことで、 技術的なことをうるさく言えば多少の難はあるのかもしれませんが、 自分達の文化圏で生まれた曲をごく自然に歌っているかんじで、 教会が楽器となってやわらかい音の響きをつくり、 それだけでなく街やそこに住む人たちの雰囲気がひとつの楽器になって音楽をつくっている気がして、 素晴らしい演奏でした。 実際、ほんの一日のコンサートだけでも、歩いて10,20分の範囲内で
「今日はトラヴィアータにしようか、 それともウィーンフィルの影のない女にするか。 ペルガメンシコフがきてコンチェルトもやってるし、 室内楽もよさげだし、キーロフバレーもなんかやってるぞ!」
ってのが毎日続いてるような街で、それが東京の1/10程度の人口でにぎわってるわけです。 そんなとこに生まれ育った人にはどうやったってかないっこ無いってぇ気分がしてきます。 (別に勝負しようってわけじゃないけどねー)。
そんなとこで活躍できるOzawaとは実にすごいとも思いますが、一方で
こちとらぁ江戸っ子でい
と言わんばかりに上野公園の早朝に&class(purple){べんべんと三味線}; をならしながら歌ってたおじいちゃんとかを思い出しつつ、 やっぱりチェロやらピアノやらに向かってぢっと手を見る今日このごろです。